書き下ろし短編 2015年
「黒船忍者・くろふねにんじゃ(徳間文庫) \720(税別)
文庫タイトルは『幕末スパイ戦争』(アンソロジー)
歴史時代作家クラブ編
暗躍する密偵、忍者、志士!9人の作家によるオール書き下し競作。


伊賀在住時に発表した貴重な忍者小説。

地元史家との出会いで、黒船に潜入した忍びがいたことを知った筆者が、かねてから興味のあった幕末の老中、松平忠固との関連で創作した短篇作品。



柳生新陰流を話術に応用した実用本 2015年
「一発逆転の武術に学ぶ会話術(BABジャパン) 単行本 \1400(税別)


知識がなくても大丈夫!話術は強弱を超える!


武術的な心身、兵法をもとに、現代に活かせるコミュニケーション術を提案。

人との距離のとり方、言葉の転換術なども細かく解説。

「人を切らない剣」柳生新陰流を学んだ著者が、
「勝たず、負けず」の極意をめざし、平和で自然な会話術をご紹介します。




書き下ろし長篇 2015年
「寝太郎与力映之進・ねたろうよりきえいのしん(富士見新時代小説文庫) \620(税別)

御赦免で江戸へ戻った流人が、殺し屋に襲われるという一件が起きた。

事件に当たる今井映之進は、名与力だった亡父を敬愛し、仕事にも熱心な若者であったが、最近、なぜか夕刻になると忙しい同僚達を横目にさっさと屋敷へ帰ってしまう。

映之進に目をかけていた上司の筆頭与力盛伊三郎は不真面目な勤務態度に業を煮やして家に押し掛けるが…。




書き下ろし長篇 2012年
「諸刃の燕・もろはのつばめ(集英社文庫) \750(税別)
忠臣なのに刃向かう、強いのに弱い、信じているのに疑う……そんな若き天才剣士の物語。

流れ剣客の祖父に育てられた隼四郎は、元服後、実の父と対面し、大名家の重臣の子となる。
多感な若侍は、良き家臣となるため、「滅私奉公ごっこ」なるものを始めたが……。

彼が巻き起こす波乱と、正義への戦いを描いた青春時代長篇。




書き下ろし長篇 2013年
「女忍隊の罠 おばちゃんくノ一 小笑組(php文芸文庫) \590(税別)
「おばちゃんくノ一」第二弾。

剣術一流、話術修行中、そしてとことん女に弱い。
そんな柳生新陰流の若き剣士、勇馬と、おしゃべり忍者・小笑組の仲間たちが、江戸を揺るがす謀略に挑む。

柳生屋敷の暴れ少年「七郎ちゃん」も登場。
そして、絶世の美女、"江戸の小蘭"と勇馬の関係は……。


笑いあり、涙あり、剣戟ありの書き下ろし時代小説!






書き下ろし長篇 2012年
おばちゃんくノ一 小笑組(php文芸文庫) \590(税別)
時は江戸初期、徳川二代将軍秀忠の治世──。

上方で繰り広げられる「徳川」対「太閤派」の広報合戦。
おばちゃんくノ一と呼ばれる女忍者・小笑の下で働く「おしゃべりな忍者組」は、花街を巣として噂話を操り、瓦版を売りさばく。
そこへ女好きの若き忍者、勇馬が送り込まれてくる。
彼は柳生新陰流の遣い手であり、やがて小笑組は剣を交えた戦いへと足を踏み入れてゆく。
悪事も平気の敵達に押された苦しい展開の中、勇馬の活躍から、事態は思わぬ方向へ……。


 



柳生新陰流の教えを活かした実用本 2009年
新陰流 サムライ仕事術(マガジンハウス) 単行本\1500(税別)

現代のワーキングガールと、新陰流に詳しい江戸っ子の会話を軸に、日常や仕事にまつわる様々な悩み、問題点などを解体。新たな視点で物事をみるきっかけを提供する。
 
毎節、新陰流の伝書を短く引用し、解説。柳生石舟斎、宗矩や十兵衛が書いたナマの文章に接することもできる。

 我武者羅に戦い、ただ強かったというイメージもあるサムライだが、本書はその印象を大きく覆し、彼らの柔らかい思考と、重層的な戦略を明らかにすることだろう。


  



初のノンフィクション単著 2008年
「自分を生かす古武術の心得」(集英社新書) \700(税別)
甲野善紀氏、推薦!
「本書は武術が本来、工夫の集積であることをよく示している」

手裏剣術との出会いにはじまり、稽古時の心理や身体感覚を詳細に綴ったノンフィクション。
指南法についても考え、型、軸、重心など武術でよく耳にする言葉について、分かりやすく掘り下げている。

自分の心身をほぐす手かがりや、古武術健康法など、稽古と日常での気づきを幅広くまとめた新書本。

  



書き下ろし長編 2006年単行本
「柳生平定記・やぎゅうへいていき」(集英社) 単行本 \1,995(税込み)

三十歳となった十兵衛が、ついに柳生流新陰流兵法による諸国完全平定をめざす。柳生流が試合を禁じた訳、無刀取りの謎、そして門下に対して抱いた願いとは──。

短杖一本を手に、浪人達に挑む「無刀行脚」の日々で、十兵衛は「切らず、とらず、勝たず、負けざる」という柳生流、至極の境地を事理一体で表現。

兵法指南者としての姿から、武芸探求者としての覚悟、更には将軍家光の忠臣としての胸中まで、十兵衛の心身の表裏を描いた書き下ろし長篇第八作。
  



書き下ろし長編 2006年
「柳生双剣士・やぎゅうそうけんし」(講談社) 単行本 \1,700(税別)

十兵衛vs十兵衛、柳生新陰流対柳生新陰流。その裏にあるものは──。

 西国大名、鍋島家から異例の依頼があり、若き隠密十兵衛が動き出した。そして、二人の十兵衛は、柳生宗矩の密命と新陰流の宿命により翻弄されてゆく。
待ちの刀法「三学」を使うか、攻めの刀法「九箇」でいくか──思案の末、攻防の場では一瞬の囚われが勝負を分けた……。 
柳生新陰流の実技研究を続ける著者が、よりリアルな剣の稽古風景や他流との関係性を描いた、テクニカルな娯楽長篇。
  



書き下ろし長編 2005年
「月下妙剣・げっかみょうけん」(講談社) 単行本 \1,800(税別)
デビュー作『双眼』以来、五年半ぶりに柳生十兵衛が登場!
将軍家光と弟忠長の天下争いで、十兵衛と、その愛弟子であり早駆けの名手である少年が活躍。
伊賀忍者直伝の走法修行を経て、小野派一刀流と目される老剣士との出会いがあり、また敵の忍びとの激しい裏の戦いがあり──。

剣士としてのみでなく、新たに、剣の師としての十兵衛にも光を当てた作品。
柳生新陰流と走法の理を、これまでになく詳細に描き、「稽古とは何か」「平和の剣とはいかなるものか」に迫った、渾身の長編物語。
  



「不滅の侍伝説『子連れ狼』」(体育とスポーツ出版社) 単行本 \1,500 (税別) 2004年
侍というのは実に「魔物」ですよ──小池一夫。

侍には、常に「心身に宿る美意識」がありますね──多田容子。

27年ぶりに復活した名作「子連れ狼」の原作等で知られる劇画界の大御所・小池一夫氏と、世代を超えて語り合った対談本。
今、世界が日本のサムライに注目する中、侍を描き続ける両者が、そのキャラクターや生き様について、また時代劇や剣術などについて、様々に話を展開。

居合の名手である小池氏は貴重な愛刀を、多田容子は柳生新陰流の袋竹刀を携えて対談に臨んだ。
  



書き下ろし長編 2004年 ★2013年電子書籍化
「甘水岩・あまみいわ」(PHP研究所) 単行本 \1,600 (税別)
修羅の巷に生きる現代人の魂を揺るがす物語。
聖地「甘水岩」をめぐる抗争で、縦横無尽に活躍する忍者・伊真(いま)。
その一族に伝わる秘技は「においの術」。そして伊真には、恐ろしい過去が……。

彼の前に現れた謎の巫女は、伊真を色の虜にし、戦いへと導くが、正体は見えない。
秘術を尽くした戦いの行方は?巫女の狙いは?

スピード感あふれる文体で、人間の心の中の修羅を描き上げ、 驚くべき結末へと読者を導く、時代小説の新境地。



「武術の創造力──技と術理から道具まで」(PHP研究所) 2003年単行本
 甲野善紀・多田容子著 単行本 \1,500 (税別)

「武の世界」とは、こんなに奥深かったのか!
日本人とは、こんなにすごかったのか!

「スランプになったことがない」という武術家・甲野善紀氏の豊かな発想と、独特の感覚に基づいた知識の数々、過去の武人や刀匠の多彩なエピソード等が満載。

また、時代劇、時代小説についての話や作家・多田容子の本音など、自由な切り口で語り合ったユニークな対談本。



書き下ろし長編 2001年単行本 2006年文庫改題「女剣士・一子相伝の影」
「秘剣の黙示・ひけんのもくし」(講談社) 単行本 \1,800 (税別)

  町娘のおれんにとって、兄の起こした事件が激動の始まりだった──。

由緒ある兵法、如月流は、すべてが口伝の秘剣。
しかし、里井家の御家騒動をきっかけに、流儀の存続が危ぶまれる。

如月流の奥義をめぐり、人々は苦悩し、争い、崩れてゆく。
その中 で、この剣が秘めた真の声を聞く者は誰か……。

兵法の理と心の理を一体として描いたチャンバラ小説。



書き下ろし長編 2001年単行本 
「やみとり屋」(講談社) 単行本 \1,700 (税別)

 江戸、五代将軍綱吉の時代──。
犬公方の世に、春之介と万七郎の話術・言部流(ことべりゅう)が冴える。

生類憐れみ令を犯して鳥を食する「やみとり屋」には、出世、仇討ち、世直しなど、様々な志や企みを持つ者達が集う。そんな隠れ宿で、しゃべり、笑い、戦う人々を、会話主体の作品展開と主人公の独白で綴る娯楽小説。

ダウンタウンのトークや作品、松本人志氏の著作などを参考にした異色作である。



書き下ろし長編 2000年
「柳影・やなぎかげ」(講談社) 単行本 \1,700 (税別)

 られん香の柳次は、手裏剣の名手であり、春をひさぐ売れっ子陰間(かげま)。

退廃と爛熟の江戸は、神隠し事件に揺れ、その探索に当たる名門旗本、長逆槍九郎(ながさかやりくろう)は、陰間茶屋の茉屋(まつや)を訪れる……。

艶、欲、罪、情、そして、美──事件の裏で、密かな色を放つ間者(かんじゃ)達の心とは……。
色里と武家を舞台に、男女の影が織り成す物語。



書き下ろし長編 1999年
「双眼・そうがん」
(講談社) 単行本 \1,800 (税別)

 兵法者(へいほうしゃ)、柳生十兵衛は、将軍家光の密命を受け、西国へ旅立った。
薩摩からの刺客を薙ぎ倒し、異国貿易に絡む意外な事件に立ち向かう……。

将軍家兵法師範である父の存在、幼い頃に失った右目──それらを通して、光と闇を得た十兵衛の双眼は、生と死、栄達と没落といった対立する二つの世界を鋭く見据えた。

そんな剣士の活躍と才能を、内面に踏み込んで描いた著者デビュー作。